ぽっこりお腹を解消しよう!~健康レシピ編~

私たちは、食事や水分を摂ることで、それをエネルギーに転換し、支障のない日常生活を行っています。自動車でいうガソリンのようなものですね。しかし、現代にありがちな朝食抜きといったライフスタイルや無理なダイエットはそのエネルギー不足を、過食や不定期な食事の摂取はエネルギー過多を呼び込み、エネルギーバランスの崩れから日常生活に支障を来すようになります。また、偏った栄養バランスやカフェイン、サプリメントのみに頼る食事は、身体には決して良い影響を与えません。ガス欠、低燃費、質の悪いガソリンといったところでしょうか。

健康の第一歩としては、食事(エネルギー摂取)と運動(消費)のバランスを見直すこと」が大切となります。つまり、食事量を消費できる量まで減らす、あるいは、食事量を超える運動を行うことが必要になるというわけです。そして、次に必要になるのが、ライフスタイルの見直し・・・すなわち、食事バランスの改善と生活への運動取り入れとなります。

自分に必要なエネルギーと消費できるエネルギー

人は必要最低限、1日に摂らなければならないエネルギーがあります。性別や年齢、体格によってもその必要エネルギー量は異なりますが、目安を知っておくことは大切です。また取り入れるからにはそれを使用するわけですが、同じ体格でも、部活に日々勤しむ高校生と30代のサラリーマンでは、当然運動量が異なりますから、エネルギー消費量に差が出ます。それを鑑みて、摂取エネルギー量を調整することも、検討しなければなりません。

1日に必要なエネルギー

1日に必要なエネルギー(kcal) = 標準体重(kg) × 標準体重1kgあたりに必要なエネルギー
*標準体重 = 身長(m) × 身長(m) × 22
活動別・標準体重1kgあたりの1日に必要なエネルギー
軽労働(デスクワークの多い事務員・技術者・管理職など) 25-30kcal
中労働(外歩きの多い営業マン・店員・工員など) 30-35kcal
重労働(農業/漁業従事者・建設作業員など) 35kcal-

厚生労働省

栄養素

焚火理論という話をご存知でしょうか。焚火を燃やすためには、「マッチ(ビタミンB1がサポート)で薪(体脂肪)に火種(糖質)に火をつけて、団扇であおぐ(ビタミンB2で代謝促進)」というものです。つまり、脂肪の燃焼には糖質が不可欠、しかし、糖質だけでは燃焼は起こらないということです。よく、糖質を多く含む「主食を抜く」といった糖質制限ダイエットを耳にしますが、逆に脂肪燃焼を妨げてしまうということは、あまり知られていません。また燃焼を促進するためには、ビタミンB1を含む豚肉・玄米、ビタミンB2を含むレバー・卵・乳製品・青魚もセットとして摂取するようにしましょう。

また、筋トレなどに必要な栄養素「たんぱく質」の存在も忘れてはいけません。筋肉ではぽっこりお腹を解消すべく、脂肪の燃焼が行われます。ですから、筋トレに直接働きかけるというよりも、筋肉の修復や回復に必要なたんぱく質が必要になるというわけです。たんぱく質が最も効率よく利用されるのは、筋肉の修復・回復が行われる就寝中です。就寝中は日中に比べてエネルギー消費量が少ないので、使用したいと申請するエネルギーを筋肉に回してもらえるのです。

ですから、そのエネルギーを有効活用するためにも、たんぱく質は夕食に摂取することをお勧めします。たんぱく質は、肉類や魚類、豆類に多く含まれています。肉類・魚類は油を吸収しやすいので、できたら油をあまり使用せずに調理しましょう。卵や牛乳もたんぱく質を多く含んでいます。昨今の若者はあまり魚類を摂取しないようですが、肉類と魚類で、含有するたんぱく質量にさほど差はありません。かえって魚類の脂肪分は体外に出ていきやすいので、うまく活用することで、蓄える脂質分を抑えることができるかもしれません。

ぽっこりお腹の大敵、脂肪の吸収を防ぐとして、注目されている栄養素は「サポニン」です。サポニンは豆類に多く含まれており、
・小腸での脂肪吸収を抑制
・血管に付着した脂質を排出
・抗酸化作用
・便秘解消
など、身体作りの強い味方になっています。また、先に述べたようにたんぱく質も多く含み、「高タンパク・低カロリー」として従来よりダイエット食としても評価が高い食品でもあります。夜は冷ややっこや枝豆といったサポニンを含むたんぱく質を摂取して、筋トレを行う方も多いようです。

食事は抜かない!

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体重を落とす、身体を絞る、ダイエットというと、どうしても、食抜き、断食というように食事の制限を思い浮かべます。しかし、通常身体に入ってくるべきエネルギー源が途切れてしまうと体のリズムが乱れて、かえって逆効果となります。

身体は空腹時には半乾きのスポンジのようになっています。エネルギー源が入ってきて、スポンジはそのエネルギーをスポンジに吸収して、溜め込もうとします。半乾きですから、必要以上のものは吸収されずに、排泄されていきます。吸収されたエネルギーも、次のエネルギー供給まで時間をかけて必要に応じた分解がされて、身体が動かされますし、スポンジが乾ききることはありません。

しかし、食事を1回でも抜いてしまったり、食事の時間が不定期になると、スポンジはカラカラに乾ききって、次に入ってきたエネルギーを必要以上に吸収して、逃さないようにしてしまいます。そして、せっかく吸収したエネルギーを「今度、いつ品切れがあるかわからない!」と、時間をかけて選別せずに、どんどん体にストックしてしまいます。そして、スポンジはあっという間にカラカラに乾いて、次のエネルギー供給の時には、またエネルギーをすべて吸収してしまうのです。そうして出来上がったのは脂肪のストック!つまり、1日の食事回数は少なければ少ないほど、脂肪はストックされやすく、お腹がぽっこりするわけです。

食事は1日3食、しっかり摂ることをおススメします。起きている間は少なからず活動を行うことでエネルギー消費を行いますから、朝食量は多くても大丈夫。活動時間が減るにつれて、その食事量を減らし、
朝食:昼食:夕食=5:3:2
のバランスで摂るようにしましょう。

食事はゆっくり、よく噛んで!

皆さんは、小さい頃に「よく噛んで食べてね」「テレビを観ながら食べない!」と、食事の度に言われませんでしたか。でも、いつの間にか、口うるさく言われる歳でもなくなり、テレビを観ながら、スマホをいじりながら、何を口に入れたか分からない、何回噛んだかもわからない食事になっていませんか。朝寝坊、仕事や子育ての合間など、ぱぱっと早食いになっていませんか。

実は、よく噛むことで、細かく噛み砕かれた食べ物は、胃での消化が素早く行われるようになります。しかし、数回簡単に噛んだのちに嚥下してしまうと、胃に到達した食べ物は大きな塊のままですから、時間をかけて消化を行うほかありません。まだ消化が完全に終了する前に次の食事時間がきたり、就寝時間がきたりと、常に胃の中には食べ物が存在し、脆弱な胃の粘膜は消化液にさらされて炎症を起こしてしまいます。また、大きな塊のままの食べ物は狭い消化管を潜り抜けにくく、角がある場合もあるので、これまた脆弱な粘膜を傷つけやすくしています。こうして、胃は消化不良を起こし、余分な脂肪を作り出してしまうのです。ですから、よく噛むことは、身体にとってとても大切なことなのです。

よく噛むことは、消化を助けるだけではありません。噛む回数(咀嚼回数)が増えると、脳の満腹中枢を刺激し、食事によって起こった血糖値上昇を素早く感知して、食欲を抑えようとする働きがあることが分かっています。通常、血糖値上昇を感知するのは、食事が始まってから20分といわれていますので、一口20~30回の咀嚼を目安に食事をすれば、20分なんてあっという間!目の前のお皿が空になる前に「もう、お腹がいっぱい」と脳が教えてきうれて、食事は終了!まだ食べられそうでも、それ以上は「腹八分目」を意識して、「ごちそうさま」しましょう。

睡眠も大切な要素

睡眠エネルギー消費に関係する筋肉は就寝中に回復するといわれています。エクササイズし始めの筋肉痛や無理な筋トレで傷つけられた筋肉も、就寝中に修復されるばかりか、より強靭なものに作り替えられます。ですから、健康な身体を作り上げる、あるいは身体を絞り上げるためには、しっかりとした睡眠をとることが必要になります。

また、質の良い睡眠は、代謝を活発化させて、就寝中も脂肪を分解し続けますが、就寝前に食事をとってしまうと、エネルギーは消化のために使われてしまい、質の良い睡眠が妨害されることになります。21時以降の食事や分解に時間を要するアルコール摂取は控えた方がよいでしょう。アルコールの後のラーメンやお茶漬なんて、「脂肪を作ってください」と行っているようなもの!心を鬼にして、避けて通りましょう。

健康レシピ

さて、今までの説明を踏まえて、低カロリーなのに、高タンパクの健康レシピ(以下2人分)を考えましょう。

[豆乳鍋]

調整豆乳:たんぱく質、ビタミンB1・2
味噌:たんぱく質、ビタミンB1・2
豆腐:たんぱく質、ビタミンB1
豚肉:たんぱく質、ビタミンB1・2

土鍋に豆乳(700cc)とニンニク(1かけ分)のみじん切りを入れて、沸騰しないように弱火にかけます。
豆乳が温まってきたら、ほんだし(大2)・味噌(合わせみそ大3・白みそ大1)・白だし(大1)を入れます。
しゃぶしゃぶ用の豚肉(100~200g)をほぐしながらいれて、灰汁取りをします。
豚肉に火が通ったら、イチョウ切りにしたダイコン・ニンジン・キノコ類・長ネギ・豆腐(2丁)を入れます。仕上げにお好みでゴマ油をたらしましょう。
→冷たい奴や牛乳を摂るよりも身体が温まりやすく、消化を促進します。野菜はお好みで増やすことが可能。

[白身魚のロールレタス]

白身魚(タラ):たんぱく質、ビタミンB1・2

レタス(2枚)を洗ったら、水を切らずにレンジで500W2分加熱します。
しんなりしたレタスで、骨を除いた生の白身魚をくるみます。
耐熱皿に乗せて、ラップをかけて500W4分加熱します。
その間に、だし汁(50ml)・しょうゆ(少々)・みりん(少々)・塩(少々)・片栗粉(小1/2)を風合わせてとろみがつくまで火にかけます。
加熱し終わったロールレタスにかけて完成。
→お好みでダイコンおろしやおろししょうがを添えてもよし!あんかけはトマトソースでもOK。

上記は、あくまで一例です。おいしいからといって食べすぎしまうと、せっかくの低カロリー・高タンパクも意味をなしません。また、これだけ食せばいいというわけではなく、燃焼のもとになる糖質、体の潤滑油になる脂質、骨格・皮膚をつくるカルシウムやビタミンCなど、バランス良く、程よい量を、決まった時間に摂ること、またそれを運動と合わせて継続することが必要なのです。