ぽっこりお腹を解消しよう!~全身楽々筋トレ編~

「ぽっこりお腹を解消するには、脂肪のついているお腹を重点的に絞ればいい」
そう考えることが妥当でしょう。そこでまず、頭に浮かぶのが腹筋です。確かに、腹筋を強化することで、お腹まわりの脂肪を落とし、たるみを絞ることが可能でしょう。

しかし、脂肪がつくのはお腹だけではありません。
頑張って、お腹まわりの脂肪を落としても、他についている脂肪がある限り、エネルギーを消費する筋肉は衰え、内臓や他の筋肉を支えられなくなって、結果的には回り回ってお腹まわりに脂肪がついてしまうのです。
ですから、一時的なぽっこりお腹を解消するのではなく、全身につく余分な脂肪もそぎ落とすことは、ぽっこりお腹解消維持につながると考えてよいでしょう。

『皮下脂肪』と内臓脂肪』

まずは、敵である「脂肪がどこに付いているのか」を知ることから始めましょう。脂肪の種類は『皮下脂肪』と内臓脂肪』の2つに分かれます。

[皮下脂肪]

内臓脂肪全身の皮膚の下に存在しており、身体の体温を維持したり、栄養不足や体力を消耗したりした時の栄養分を溜めておくという役割があります。
通常の生活の中ではエネルギーとして使われることは少なく、ダイエットとして食事を制限したり、運動してもなかなか解けにくい脂分といってもよいでしょう。
必要な時に使えるお肉や冷食のように、脂をカチンコチンに凍らせておく冷凍庫といったところでしょうか。
また、筋肉量の違いから、男性より女性の方に脂肪がつきやすい傾向にあります。

[内臓脂肪]

おへそを囲うようにある腸を包む膜(腸間膜)の隙間に溜まっており、腸がよじれたり押しやられたりしないように正しい位置に固定し、外部からの衝撃で脆弱な内臓が傷つけられないよう守る役割があります。
緩衝材といったところですから、適度な内臓脂肪は必要となります。
しかしながら、その内臓脂肪も増えすぎてしまうと、一度膨らんでしまったエアバックのように邪魔にしかならず、さらには守るべき内臓を圧迫してしまい、臓器の活動能力を下げてしまいます。
見た目もお腹がぽっこり、生きた信楽焼のたぬきになってしまうというわけです。

この内臓脂肪は、骨格を作るホルモンバランスの関係から、女性より男性につきやすい傾向にあります。
しかし、なかなか皮下脂肪と反対に、分解が比較的容易な脂肪成分ですので、食事の量やバランスをちょっと工夫したり、日常生活の運動量をちょっと加えるだけで、内臓脂肪を解かし、減らすことができるのです。
皮下脂肪が冷凍庫でカチンコチンに凍ってしまい、解凍しないと使えないお肉だとしたら、内臓脂肪は冷蔵庫で保存しておくだけ、すぐにフライパンやグリルで調理できるすぐに使えるお肉だということです。

あなたのお腹のぽっこりは、『皮下脂肪』と『内臓脂肪』のどちらでしょうか?見分けるには、へその横10cmの辺りのお腹を指でつまんでみましょう。

・お腹のお肉をたっぷりつまめるのに、つかんでいない部分にはお肉がない→皮下脂肪
・お腹のお肉もつまめるし、それ以外の部分にもお肉がたっぷり→皮下・内臓脂肪
・お腹のお肉はつまめないのに、つまんでいない部分にお肉がたっぷり→内臓脂肪

脂肪タイプが分かったら、その脂肪を落とすトレーニングを行いましょう。

皮下脂肪を落とそう!

ダッシュのような瞬発的な動作には「速筋」が、ウォーキングのような継続的動作には「遅筋」が使用され、それぞれエネルギー源が異なります。
速筋はグリコーゲンと呼ばれる筋肉内の糖分が用いられますので無酸素運動と呼ばれ、蓄えてある脂肪はエネルギーに変えられません。

反対に、遅筋は脂肪(脂肪酸)を燃焼させるために酸素を使用します。酸素は呼吸によって体内に取り入れられますから、遅筋を使う運動を有酸素運動と呼んでいます。
身体は運動時の力量と時間によって筋肉を選び、エネルギーの元となるグリコーゲンと脂肪酸を使い分けているのです。
この原理からすると、カチンコチンに固まった皮下脂肪を有効的に使用するには、有酸素運動のほうが効果があるといえるでしょう。
つまり、皮下脂肪を燃焼させるには、無酸素運動である100mダッシュを20回行うよりも、有酸素運動である20分以上のウォーキングを行った方が効果的というわけです。

[ウォーキング]

ウォーキング運動と名のつくものから離れていた人に、ランニングは敷居が高いものです!年輩の方でも無理なく始めるにはウォーキングをおススメします。まずは歩き方ですが、しっかり顔をあげて前を向いて、膝を通常歩く時よりも高めに上げて、心持ち大股の速足で歩きましょう。
恥ずかしがらず、脇をしめて腕を振りながら歩くと、振り子のように足が前に出やすくなりますし、腕振りのリズムでテンポよく歩くことができます。
慣れていない方でも、30分で2km強、慣れてくると同じ時間でもプラス1~2kmほど距離を伸ばすことができます。

でも、30分間、先へ先へ歩いてしまうと、同じ距離を戻ってこなければなりませんね。
できたら折り返しも含めて30分間歩きたいもの・・・それなら、腕時計よりも音楽をタイマー代わりに使うといいですよ。
スマホやMP3などに10曲前後の音楽を入れておきましょう。
2000年以降のポップスなどは1曲5分前後、それ以前のニューミュージックや歌謡曲は3分前後のものが多いですね。
ポップスを例にとると、3曲目が終わった時点で、元来た道を戻れば、ほぼ30分間ウォーキングしたことになります。
また、音楽は孤独になりがちなウォーキングで気分をまぎらわせるアイテムでありながら、腕振り同様に足を踏み出すテンポを作り出してくれる効果があります。
最初のうちはあまり速くないテンポの曲…心拍数で言うと1分間60~70くらいの速さだと、ちょっと速足程度になりますから、身体に負担をかけません。
慣れてきたらそれよりも速い音楽にしても大丈夫ですよ。

[ヨガ・気功]

ヨガをする女性呼吸方法を用いて、全身の筋肉を刺激しながら、ひとつひとつのポーズを確立していく全身運動です。
頭の先から指先まで気を配り、姿勢を整えていると、特に代謝が悪くなっている箇所にひきつれるような感じがあり、筋肉をほぐし、血行を促進して体質を改善していきます。
日常ではあまり使用しない筋肉を使うのですが、ゆっくりとした呼吸とともに行うポーズをとるので、無理なく行える全身運動だといえるでしょう。

また、気功も、弱った箇所や代謝の悪い箇所へ気を集めながら、ゆっくりとした呼吸とともに精神集中しますから、ヨガと同様の効果が見込めます。
両者ともに派手に運動している様子はありませんが、呼吸=酸素を活用する運動ですから、有酸素運動に位置つけられます。
自宅でもゆっくり行うことができますが、専門施設であるホットヨガは、さらに血行を促進しながら運動を行えるので、効果倍増となります。

[リンパマッサージ]

皮下脂肪は全身の皮膚下についています。その脂肪自体をつまむと同時に、その下を流れている血液やリンパを一時的に関止め、皮膚を放すと止まっていた血液やリンパが押し流されるように勢いが増し、皮下脂肪が燃えやすくなります。
ゆっくり入浴して体を温めたあとに、行うと血液やリンパの流れがよくなっていますので、さらに皮下脂肪が燃焼しやすくなります。

内臓脂肪を落とそう!

内臓脂肪は、「普通預金」といわれるくらい、必要の都度、内臓脂肪は、エネルギー転換されます。特に、空腹時においてエネルギー化しやすいので、効果的に内臓脂肪を落とすならば、食事前や有酸素運動後の筋トレやエクササイズがおススメです。

[腕立て伏せ]

壁に向かって肩幅に掌をつきます。足も同様に開きましょう。肩から足先までの直線を崩さないように腕を曲げて、壁に顔を近づけます。曲げる時にはゆっくり息を吸って、顔が近付いたら5~10秒息を止めて静止、ゆっくり息を吐きながら上体を起こします。
静止している時に、お腹にぐっと力が入っていることを確認しましょう。10回×3セットが基本ですが、セット数を増やしたり、壁から足までの位置を遠ざけるなど、かける負荷を大きくしていきましょう。

[スクワット]

肩幅に足を開き、両腕を肩のラインでまっすぐ前に突き出して立ちます。ゆっくり息を吐き出しながら腰を落とします。
太腿がひきつれる位置まで来たら息を止めて5~10秒静止、ゆっくり息を吸いながら上体を戻します。
通常のスクワットであれば「ヒップは突き出さない」ことが前提ですが、今回はお腹の引き締めや脂肪分解が目的なので、ヒップを軽く突き出しましょう。そうすることで、お腹に力が入ることが確認できます。

その他の腹筋方法は「腹筋の楽々筋トレ方法」をご参考ください。

音楽の力

厚生労働省の調査で、メタボリック症候群の数は、その予備軍も含めると2000万人を超える勢いということが分かっています。
「ぽっこりお腹」は高血圧症などと同様に、生活習慣病になりつつあるのかもしれません。しかしながら、日々の生活の中で、筋トレや運動を取り入れることで、症状の一つ「ぽっこりお腹」を回避可能なのですから、試してみる価値はあります。

また、「やらなければいけない」と思うことで、義務感ややらされている感を抱えてしまうと、どうしても長続きしません。
筋トレや運動時に、気がまぎれる音楽を流してみるのはいかがでしょうか。好きな音楽を選ぶと気持ちもさらに高揚しますね。

音楽のもつテンポやリズムは、運動や感情を感じる小脳を刺激して、筋肉を動かしやすく、また運動している私たちにも「たのしい」「もうちょっとがんばろう」など気分向上をもたらします。
単なるリズムや時間管理なら、目覚まし時計のスヌーズ機能でもキッチンタイマーでも可能です。
身体能力を引き出し、モチベーションアップを併せ持つ音楽を、ぜひ、ご活用ください。